企業から見た就活、Q&A

Wednesday, Mar 15, 2006 - 04:08 +09:00

Nein!さんとこで記事発見。これから就活する側からの興味深い感想でした。人事に関する話題はホント悩みが尽きないところで... 良い機会でもありますので、採用する側として幾つか考えを纏めてみましょう。とりあえず以下の3つ。

あ、ちなみに、ほっといても人が寄ってくる有名企業とはちょ~っと事情が違うので、あしからず。

必要なものの不透明さ

「企業が何を求めているのか、明確にしてほしい」と。ん~、これは難しいですね。もちろん企業側にもその時々の事情があるわけで、どういった人材が欲しい、というのはある程度決まっています。ただ、あまり細かい条件まで指定してしまうと、「そもそも人が集まらない」というジレンマがあります。

当然ながら条件は緩いくらいのほうが人は集まりますし、「俺はデキる!」と言う人ほど実はそうでもなかったりします。募集広告も有料(2週間で数万~数十万)ですから、一度の広告でできるだけ多くの人を集めたい、というシビアな現実もあり... さらに「その時々の事情」てのは、その時々の事情でしかないわけですよ。あまりに拘りすぎると、長期的に見て有望な人材を見落としてしまう可能性があるのです。

つまり能力云々に関して「本人の自己申告はあまり当てにならない」ということです。そういった事情で、基本的に募集の文面は割りと大雑把なものに落ち着く、という訳。

仕事は入ってから憶えれば良い

「企業はそんな事を本気で思っているのか?」 これはYesです。即戦力になれば、それに越したことは無いですけどね? 新卒や未経験者にそれを期待できるか、ていうと否でしょう。技術があるということと、仕事ができるということは、必ずしも一致しません。

というか「入ってから覚えろ」くらいの勢い。何故か? いつまでも教えてられないからです。重要なのは業務をこなしながら成長していく「自立」の能力で、故に採用時の実力は決定的なものではありません。何も知らなかった人が、技術に胡坐をかいていた人を追い抜く、てのは良くある話ですし、そうあるべきだと考えます。

ま~そういった意味での「可能性」を見出すのが難しいからこそ、技術重視の求人もあるわけですが... 程度の差こそあれ、基本は同じだと考えてください。本当の意味での即戦力を期待されるのは、転職者くらいです。ただ転職者は"高い"ですし、クセもリスクもありますから、企業としてはなるべく自社で育って欲しいところ。

結局、性格が一番大事?

フィフティー・フィフティーです。正確には"性格"ではなく、"適正"といったところでしょうか。ま~暗いより明るいほうが付き合いやすいのは確かですけどね? それはあんま重要じゃない。性格に問題があっても、本人が自覚していて何とかしようとしているか、無理なら無理で長所を伸ばすと割り切れば良い訳です。

結局のところ、やる気と根気が持続すれば、どうにかしようと頑張って、結果どうにかなってしまうものだったりします。企業が「熱意」を重視するのは、そういった理由ですね。体育会系なノリを求めているのとは違う。欲しいけど。

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