名言・格言 7~12

Monday, May 02, 2005 - 00:00 +09:00

ページ最下部にさりげな~く表示させている名言・格言のリストです。
邦訳と簡単な解説を添えて提供します。

ヘミングウェイ

"What is moral is what you feel good after and what is immoral is what you feel bad after." - Ernest Miller Hemingway

「道徳的なことは後から気持ちよく、不道徳なことは後で気分が悪い」
--- アーネスト・ミラー・ヘミングウェイ 『午後の死』

アーネスト・ヘミングウェイはアメリカの小説家にして、詩人。第一次世界大戦に従軍し、スペイン内戦や第二次世界大戦にも積極的に関わる。1944年に連合軍によってパリが奪還される際には正規軍より先にパリに入り、さらにドイツとの国境線(ジークフリート・ライン)まで行ってしまった為、「ジュネ-ブ協定戦時非交戦者安全服務規定」違反容疑で調査を受けるほどの行動派作家です。代表作は『日はまた昇る』、『武器よさらば』、『誰がために鐘は鳴る』など。『老人と海』で1952年にはピュリッツァ-賞、1954年にはノーベル文学賞を受賞しています。

『午後の死』とは1932年に発表された、闘牛論とも闘牛入門書とも言える研究作。どんな文脈で使われたかまでは判らないけれど、この言葉はモラルを論じるものとして一つの真理です。モラルってのは人に言われたから守るわけではなくて、後で自分に返ってくるから守るのですよ、と。深い言葉で、いろんな意味にも取れますが、どちらかというと善行を働くときに自らを戒める言葉として刻んでいます。

ヴィクトル ・ユーゴー

"Strong and bitter words indicate a weak cause." - Victor Hugo

「強く激しい言葉は、根拠の弱さを示すもの」
--- ヴィクトル ・ユーゴー

ヴィクトル・ユーゴーは19世紀フランスの小説家・詩人。ロマン派最後の巨匠と呼ばれ、フランスロマン主義で最も重要視される作家。また、政治家としても知られ、国会議員や上院議員として活躍。国葬で葬られています。代表作は『クロムウェル』、『ノートルダム・ド・パリ』、「レ・ミゼラブル」など。日本では小説家として、フランスでは詩人として知られています。

この言葉は議論の心構えとして、よく引き合いに出されます。根元がぐらぐらしてるから、ちょっと突っつかれたくらいでキレるってこと。そういう意見は参考に値しない。議論というのは、勝負じゃありません。与えられた命題について多様な意見を突き合わせることで、複数の視点から本質に近付くことが目的であり、自分の主張を押し通すことではないのです。

ウィリアム・ジェームズ

"Believe that life is worth living and your belief will help create the fact." - William James

「人生は価値あるものだと信じなさい。その信念が人生を価値あるものにするでしょう」
--- ウィリアム・ジェームズ 『信ずる意志』

ウィリアム・ジェームスはアメリカを代表する心理学者にして哲学者。米国史上初の心理学の教授であり、1875年にアメリカでは初めて心理学の実験所を設立。ジョン・デューイと並ぶ、プラグマティズム(道具主義/実用主義)の代表者としても有名です。1885年にハーバード大学で哲学の教授となり、数々の著作を刊行。アメリカを代表する哲学者となります。

『信ずる意志』では、いわゆる「合理性」というものが「安堵の気持ち」や「満足感」、「確信」といった感情的なものに基づく、としている。たとえ合理的に「論証」されていても「腑に落ちる」感覚が無ければ無効であり、逆に言えば「納得」できればそれは「真理」たりえる。いかにも経験的哲学者らしい思想だが、要するに「真理の探究」や「価値の創出」は、まず「信じる」ことから始まる、ということらしい。

ベンジャミン・ディズレーリ

"To be conscious that you are ignorant is a great step to knowledge." - Benjamin Disraeli

「無知だと自覚することが、知識への大いなる一歩となる」
--- ベンジャミン・ディズレーリ 『シビル』

ベンジャミン・ディズレーリは19世紀イギリスの政治家。保守党に所属し、2度の首相を経験。特に外交と社会改革で優れた手腕を発揮し、自由党のウィリアム・グラッドストンと競い合って二大政党制を引っ張った名政治家です。1875年にスエズ運河を買収。1878年のベルリン会議では、巧みな政治手腕でロシアの南下政策を阻止することに成功しています。

彼は小説家としても活躍し、自ら筆を執る者として数多くの名言を残しています。この言葉はその一つで、いわゆる「無知の知」ですね。知ろうとしなければ知ることはできず、知らないという自覚が無ければ知ろうとすることもない、ということです。学び手は、まず謙虚であれ。このことを忘れてしまうと、成長することができません。

アインシュタイン

"In the middle of difficulty, lies opportunity."- Albert Einstein

「困難の中に、機会がある」
--- アルベルト・アインシュタイン『Three Rules of Work』

アルベルト・アインシュタインはドイツ出身の理論物理学者。1921年にノーベル物理学賞を受賞。「相対性理論」、「ブラウン運動の理論」、「量子論」、「統一場理論」など、物理学全般において多大な業績を上げており、しばしば「天才」の代名詞として引き合いに出されます。ユダヤ人であり、平和主義者。戦争を公然と批判し、世界連邦の樹立を提唱するなど、多くの平和的言動を残す一方でユダヤ人国家建設運動(シオニズム)を支援し、ナチに追われてアメリカへ亡命しています。

アインシュタインは科学者としては珍しく人物研究が盛んで、過去の色恋沙汰や私的な手紙まで公開されています。これはアインシュタインのような「天才」を生み出そうという目的によるところが大きいのだろうけど、おかげで作家でもないのに多くの名言が残っています。なんだかんだ言っても、やはり実績に敵うものはなく... 偉大な業績を数多く残した彼の言葉には、特別な重みがありますね。

"Learn from yesterday, live for today, hope for tomorrow. The important thing is not to stop questioning." - Albert Einstein

「過去から学び、今日のために生き、未来に希望を持て。大切なのは、疑問を持つことをやめないことだ」
--- アルベルト・アインシュタイン

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