Web系就職 : 実力があっても、落ちることはある
Friday, Oct 07, 2005 - 03:56 +09:00
つまりは、企業側が求めている能力について。
Web系は人材に喘いでいるので、求人は常に出しています。仕事としてWebに関わるにはそれなりの技術(知識)が必要なので、誰でもというわけにはいけませんが、短期間で即戦力となりうる人材ならば歓迎されます。ただ、Web職はイメージが先行している状況にあり、応募は多いものの採用にいたるほどの実力者が滅多に居ないのが現状です。
そういった中で、高い実力を保持する者... 美大出身であるとか、なんらかの受賞者だったりとか、秀逸な作品を提示しているとか... そこまでいかなくとも、数年勤めた前職があるとかですね。そういう人は貴重で、まず飛びつきたくなる人材です。とくにWebと関わりのない前職を経験している人は、地味ながらとても魅力的な人材です。Webは新しい業種なので型破りな点が多くありますが、取引先は普通の企業ですからね。他職のノウハウに助けられる点は多いのです。
ベクトルの違い
とはいえ十分なスキルや経歴を保持し、即戦力になると判断できても、採用をお断りすることがあります。何故なら採用する側である企業にも現状や方針というものがあり、その段階で求められている資質は一つ一つ違うからです。
たとえばSig.が勤める会社では、DTPから入ってWeb職を数年経験した即戦力となりうる人材を(面接までしたものの)却下したことがあります。その方は選考の際、自らの作品としてバナー画像やポスターを提示してくださいました。DTPを学んでいただけあってフォントの使い方や要素の配置も一味違うものを感じましたし、デザイン力は確かにありました。でも会社が求めていたのは、HTMLコーダーだったのです。
結局その人は、最終選考で落とされることになりました。その人が手がけていたサイトはテーブルコーディングで、Web制作ソフトから吐き出されたソースであることが一目瞭然だったからです。「HTMLも勉強したい」とも仰っていましたが、提示された作品にバナーや広告作品が多かったこと、現状でFlashやバナー案件は当分ないことから、せっかくの人材も「活かせない」と判断されたことが決め手となりました。
本人の希望と、求められる能力
こういった例からも判るとおり、合否の如何は単純に能力だけでなく、希望者と会社とのミスマッチということも当然あります。というか、コレはすっごく大切なことです。Web系のコストは人件費が100%と言っても良いほどなので、優れた人材を活用すること、言い換えれば無駄に人を採らないことが利益追求の要となります。
こういうこともありますから、Web系の就職活動は妥協せず、根気良く続けることです。なかなか採用されないからといって自分を曲げるのは、企業にとっても希望者にとっても大きな損失となります。自分が得意とし、勉強すること = 趣味である、くらいでないと変化の激しいWeb業界から取り残されてしまいますし、それは好きでないとできないことです。
企業が求める能力は、企業によって違います。そして始めに述べたように、Web企業は常に人材を募集中。Web企業は都市に集中する傾向にありますが、数人から十数人規模の会社が主で、数は多いです。失敗にめげずに努力を続ければ、貴方の能力を必要とする会社は必ずあります! 気長にいきましょ~
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