雲のむこう、約束の場所
Sunday, Sep 11, 2005 - 06:07 +09:00
新PCは旧PCと違って、DVDも見れちゃいます。動作テストも兼ねて、大好きな作品を引っ張ってきました。新海誠さんの、『雲のむこう、約束の場所』です。
新海誠さんと言えば、高い評価を受けた『ほしのこえ』で有名。その美しいアニメーションや背景美術、音声・音楽以外の作画・編集などを新海さんお一人で完結させたと言う点で、広く注目を集めました。個人製作としては驚異的なヒットを飛ばした『ほしのこえ』の成功を受け、今度はチームを組んで制作されたのが『雲のむこう、約束の場所』です。
Sig.にとってはこの作品... 私用で家電量販店に立ち寄ったとき、たまたま流れていた映像に惚れ込んで探し求めたものです。その美しい映像と奥深い世界観、なにより何処かノスタルジックな思春期特有のセンチメンタリズムに強い共感を覚えます。もっとも、ここら辺は好き嫌いがかなり激しいようですけどね。
既にいろいろなところでも言われているようですが、この作品は二度、三度と繰り返し見ることによって更に深く惹きこまれていきます。普通に一回見るだけだとハッピーエンドのようですが、冒頭から見直してみると意外に残酷なことに気付きます。『雲のむこう、約束の場所』は本編終了後、少なくとも10年近くは経過しているだろう主人公の、回想という形で始められるからです。
この作品は、幸せだった昔、思い通りにならない現実、今はもう遠く届かない「幸せな日常」への感傷でできています。詩的な台詞やヒロインのぶりっこ加減など、気になる人にはどうしようもないでしょうが、思春期の葛藤を今でも真剣に考えられる人にとってはとても感慨深いものであると思います。
ま~なんにせよ、「その後」がとても気になる作品です。『ほしのこえ』も同じでした。でも『ほしのこえ』は後日発売された小説版によって一応の決着は付けられています。ネタバレになるんで多くは語りませんが、いちおハッピーエンドです(その後さらにどうなるか、で不安はありますが)。『雲~』も同じように小説で補完される形になるのかな? そうだといいなぁ...
なお、一人の制作者として見たな場合... 自分でも普段使っているソフトで、ここまでのものが創り出せる、という点に驚きを禁じえません。マクロス・テイストな戦闘・メカニックもそうですが、特に背景美術なんかだと単品でも十分売れるんではないだろうか。『ほしのこえ』で唯一の難点だった人物画像も克服されてますし、美術的にも評価高いです。
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2 Comments
- 1. 白 / September 11, 2005 at 08:00
おっと、趣味が合う人を発見(謎
Sigさんもコレ好きですか~。僕も好きです
光源の使い方とか背景の透明感とか・・
この人の頭の中はどうなってんだと思う位、
崇拝してます(ぁマクロステイストの戦闘も僕的には大ヒットでした。
友人に見せたら不評でしたが・・いいのさ!こういうのは自分が好きかどうか。
それが重要だ(何
- 2. Sig. / September 11, 2005 at 17:14
これはホント好き嫌い分かれますよね~。
でも嫌いだって言う人の殆どはストーリーを理由に挙げているのであって、映像の美しさは誰もが認めるところ。ホントに凄いです。なんでPhotoshopでここまで書けるのだろうか^^; いつか俺もこんなん描いてみたいなぁ。そうさっ! 自分が好きかどうか。
それが重要だ!
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