宗教と学力
Saturday, Jan 29, 2005 - 00:35 +09:00
そういえばこないだ、去来で闇リンゴさんが
アメリカでは進化論すら信じられてない、みたいなこと書いてましたが
あれは学力というより宗教の問題ですね。退化ってのは少し違うかと
確かにテキサス州は学力的に最低水準だったこともありますが
ブッシュが知事やってる間にテスト主義が徹底され、改善されてます
というか7年連続で最優秀州だったりとか、ものすっごいのですよ
ブッシュの妙な人気は、この辺にも理由があるのです
ま~それはそれで各校で格差が生じたりとか、問題はあるのですが
とりあえず思想や宗教と、学力は必ずしも結びつきませんよ
いちお宗教的見解について纏めておきましょう
「生命は進化する」という命題は科学的事実ではありますが
社会的にはそうでもなく、「聖書原理主義」の立場だと否定されます
アメリカの幾つかの州では、そもそも教科書にすら載っていませんが
これはプロテスタントのファンダメンタリスト(原理主義者)の主張
彼らは共和党の重要な支持基盤として台頭しつつありますし
妊娠中絶や同性愛の禁止なんかを訴えるのも彼らだったりする
ファンダメンタルな信者は実は日本にもかなり居るのですが
とりあえずカトリックの見解としては、進化論は認められています
ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世曰く、
「進化論は仮説以上のもので、肉体の進化論は認めるが
人間の魂は神が創造されたものだ」
イスラームの場合、
研究は禁じつつも、ヒトの形態変化としては認めてますね
もっともアラブ諸国でポケモンが「進化論に基づいている」と言われ、
反イスラム的だと問題視されたのは記憶に新しいです
ま~アメリカという国で見た場合、
問題なのは宗教というより、格差の拡大なんですけどね
できる人はどこまでもできるのですが、ダメな人へのフォローが無い
それはそのまま貧富の差(教育環境の差)であったりもします
良くも悪くもアメリカは、成功者に有利な土地なのです
(もっともアメリカでは、成功者ほど"寄付"などで利益を社会に還元する文化がある。日本では成功者ほど保守的になる。)
アメリカに限らず、
先進国の教育の問題ってのは、そこら辺にあります
発展途上の工業的な教育政策からの転換が巧くいかない、と
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