Web系就職 : デザイナ編

Wednesday, Jan 11, 2006 - 04:10 +09:00

面接官やりだしてから2期目の募集が終了しました。今回は16人の応募があり、15人を呼んで、13人の面接をし、3人の候補者を選抜して、1名の合格者を獲得しました。こう書くと結構な狭き門のような気がしますね。実際の採用では「到達度」重視なので、これだけ面接して1人だけってのは割と不本意なのですが。

デザイナーの面接で特に顕著なのは、分野の違い。ITリテラシの低さ、と言い換えても良いです。絵本作家目指してますとか、家具を作ってましたとか、美大やアニメ・デザイン系の専門学校に通ってました、という人は意外に多いです。でもパソコンでWebサイトを作れそうな人って、居ないんですよね。

あとやっぱり重要なのが、コミュニケーション能力でしょうか。面接効果(緊張とか)を考慮するにしても、自分の考えをきっちり主張できる人、てのは少数派のようです。ぼそぼそと話す人とか、答えに窮して適当に流す人が多いんですよね。Webサイトはチームで作るものですから、主張し、説明する能力は無視できません。たとえ巧く説明できなくとも、そうしようとする努力(誠意)は必要なのです。

採用決定の裏話

ちなみに3名の採用候補者は、こんな感じ。

  1. 作品なし。Web制作経験なし。熱意・誠意・コミュニケーション能力はピカイチ。
  2. 作品はそこそこ。Web制作経験あり。コミュニケーション能力に不安あり。
  3. 作品は優秀。Web制作経験なし。コミュニケーション能力はそこそこ。

Sig.が推したのは1人目、先輩が推したのが2人目、満場一致が3人目です。ちなみに学歴では、1人目は年単位の語学留学経験者。2人目はデザイン系の専門卒。3人目は生物系の大学院中退です。各人が推された理由として、1人目が高いコミュニケーション能力と熱意による将来性、2人目が即戦力となりうるスキル/センス、3人目が理系にも関わらず独学で勝ち得たデザイン力です。

ちなみに1人目と2人目は甲乙つけがたく、悩ましいところでしたが、3人目は即決でした。その決め手は、理系ゆえに理論的デザインを忌避しなかったこと(むしろ研究したいと言ってくれた)。加えて軽くどもりながらも好感の持てる応対であったことが挙げられます。

結果的に言えば、熱意だけでも、スキルだけでもなく、独学で到達した実績とWebデザインに対する姿勢(考え方)を評価した形になりました。結局のところ、最も重要なのは確かに予想できる類の「将来性」ということです。熱意だけでもスキルだけでも不透明ですが、実績があれば裏付けが取れると。

蛇足

理論的デザイン
ここでは、デザインを理論的に捉える姿勢のこと。いわゆるグリッドデザインや黄金比・黄金分割、遠近法、重心の概念など。「理論を忌避する人は、一定のラインで壁を越えることができない」というのがSig.の持論。それでなくともWeb制作の現場において求められるのは、独創的なデザインよりも、再帰性の高いデザインです。理詰めのデザインはそれを助けます。
男女の傾向差
やはり良い人材は男性に片寄ってしまいますね。もともと女性が少ないってのもあるでしょうが、個人的には、仕事に対する考え方の違いが重要な気がします。男性に比べて女性は淡白なイメージを受け、危機感や熱意に欠ける。つまり仕事とプライベートがきっちり別れてる感覚です。それ自体はむしろ推奨したいですが、Webが絡むのは仕事だけ、となるとWeb職は無理があります。
ただし能力的には、概ね女性のほうが優れている模様。採用側の希望としても、女性的な感性はぜひ欲しいところです。とはいえITリテラシが低い(PCが苦手)なことが多く、その点がうちみたく少人数な事務所だと大きなデメリットになってしまいます。(デザインだけってのは扱いにくい)

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2 Comments

1. 春夏 / January 12, 2006 at 19:17

そして、職場は男ばっかり、
うほっ いいおt・・・(BDSギャース

2. Sig. / January 13, 2006 at 02:47

ふ、不吉なことを言うな~っ
でも実際の話、あんまり早い時期に男ばっか取ってると男率が上がって、女の子が面接に来ても職場みて帰っちゃうことになるそうです(汗)

あと、PCができる爽やかな男はいっぱいいるけど、PCできて可愛い女の子は極端に少ないという問題も -ω-)

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