Web業界体験記 (第8週)

Saturday, Jul 23, 2005 - 17:13 +09:00

入社時から関わってきた自社企画サイト。その構成とコーディングが一通り終わり、作業はシステムに委ねられました。システム屋はこれからが大変ですが、コーダーとしてはリニュでもしない限り後は片手間の修正作業です。なので別のサイトを制作。こちらはpsdで渡されたデータをおこすだけなので、チェックも含めて数日で終わりました。別ページはまだ上がってきてないので、次のサイトへ...

...てな感じで、今は合計3つのサイトのコーディングに関わっていることになります。その合間にも単発では幾つか経験してますし、多くのサイトに触れることができるという点では、コーダーって俺には心底向いていたかもしれません。楽しいし、勉強になるし、新鮮です。ま~他の制作会社とかだと、コーダーってほんと単調作業の繰り返しだそうですから、今の会社だからってのが大きいかな。

ウチでは企画をシステムから出しますから、その辺が良かったのかもしれません。おかげで見た目から入ることなく、「何のために」「これが」「ここにあるのか」を考えながら仕事をすることができます。文書の構造を考えるHTMLコーダーとしては、俄然やりやすく楽しい「もの造り」です。もっとも、大元のデザインを誰が担当したかっていうので楽しさが違ってくるのですけどね。

不思議なもので、作り手がHTMLを理解しているかどうかでデザインにかなり差が出てきます。企画・構造から入るか、見た目から入るかって違いが出てくるのかな。それによって、ぱっと見たときの判りやすさがかな~り違ってきます。それがコーディングのしやすさに直結するわけですが、ユーザビリティの問題でもありますね。

HTMLを理解している人が作るWebデザインってのは、例えば「これは<h1>で、これは<ul>で...」とか考えながら作るので、要素の優先順位や役割が視覚的にハッキリ判ります。だから「実際に使われている状況」が想像しやすいのですよね。そうして想像しながら書き出していけば自然と作業が進みますし、「ならココはこうすれば良いのでは」という提案もできます。なにより、要素の配置や装飾にきちんと「理由」がありますから、関係者のコンセンサスがスムーズに終わるんですよね。

これは大きな利点です。HTMLの文法はこのためにあるのでは、と思うくらいには。

Webサイトは、道具です。利用者に使われ、読まれるものです。訪問者に「使ってみたい」と思わせる切っ掛けとして、また気持ちよく使っていただくためにこそデザインの意義があります。Webにおけデザインとはそれ以上でも以下でもなく... そこが絵画や芸術とは違うところ。見た目だけのデザインはほんの数分で飽きられてしまいます。Webにおけるデザインの役割ってのは、主役であるコンテンツを引き立て、視線を誘導し、理解を助けるものでなければなりません。

ま~肝心なのは、そのデザインに「合理性」があるかということで... それさえしっかりしていれば別にHTMLを知っている必要はないわけだけど。とはいえ制作過程において実際に使っているHTMLを、知っているのと知らないのとでは効率が段違いな訳で。別にHTMLで組み上げる必要はないから、HTMLの概念くらいは知っててほし~な~、と思うわけであります。

少なくとも俺はそう考えてるわけだけど、どうだ(ぉ
ダメ出しくらって悩んでるらしい、同僚に捧ぐ。

今週のまとめ
From Follows Function : 形態は機能に従う

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